鉄道会社ごとに運賃を計算し直す制度は、けっして世界共通ではない。

日本の鉄道では、鉄道会社ごとに運賃を計算してそれらを合算する、という制度が一般的です。

たとえば。練馬駅(東京都練馬区)から、地下鉄に直通する電車に乗って、自由が丘駅(東京都世田谷区)へ行く場合を考えます。
練馬駅は、西武鉄道の駅です。それが2駅先の小竹向原駅で、東京地下鉄(東京メトロ)の管轄になります。さらに、渋谷駅から先は東京急行電鉄(東急電鉄)になります。
この行程、乗りかえなしで1本の電車で行けるのですが、練馬駅から自由が丘駅へ向かうまでに、

練馬-150円-小竹向原-240円-渋谷-160円-自由が丘

と途中で運賃が二度にわたって打ち切られて計算されます。合計は、550円です。
距離(営業キロという表現をします。)にすると、

練馬-2.6km-小竹向原-12.1km-渋谷-7.0km-自由が丘

で、合計は21.7km(キロメートル)です。

この行程、もしも全区間が西武鉄道の路線だったなら、いくらでしょうか?

西武鉄道で21.7kmの区間に乗車する場合、運賃は300円です。
同様に、東京メトロならば。これよりも安い、280円です。
東急電鉄ならば一番安い、270円です。550円の、なんと半額を下回ります。

途中で所属する鉄道会社が変わる、というのは、鉄道会社の都合です。
途中で降りることなく乗る電車は1本だけなのに、この都合を乗客が受け入れ、割高な運賃を支払うことについて、変だなと思ったことは、ありませんか?
鉄道会社が多数存在するという現象は、東京圏、京阪神エリア、名古屋を中心とした中京圏、など日本の大都市に特有の現象です。
なので、地方からこれらの地域へ出てきたひとが疑問に感じるという声は、比較的よく耳にします。
一方で、これらの地域で生まれ育ったひとにとっては、それが当然の環境下で生活してきているため、おかしいと考えることがあまりないようです。

ところがこのルール、世界的には日本のありようが異常、あっいや、特殊なのです。
世界共通の価値観ではないのですよ。
どういうことなのかは、追って説明します。

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