概要篇・釜山の3本の海上橋を渡る1011番バス

バス/bus 未分類

(’20年8月現在の情報です。)

釜山の街の沿岸を走り、ビーチや港を横断する橋を3本も渡る路線バスの系統が、ひとつだけあります。
1011番の(系統の)市内バスです。

この路線の、北東から南西へ向かう方面のバスに乗ることをおすすめしたいと思います。

카카오맵
https://map.kakao.com/?busInfoId=B34403&busStopId=


https://map.kakao.com/?busInfoId=B34403&busStopId=

  • 1011番バスが渡る橋の概要

最初に渡るのは、広安里海水浴場のビーチを横切る広安大橋(クァンアンデギョ)です。
海上に架かる複層構造の橋の規模は、韓国の国内において最大です。
ポイントは(後述しますが)、上層が海雲台(ヘウンデ)方面から南西へ向かう車線、下層が北東の海雲台方面へ向かう車線になっているところにあります。

2本めの釜山港大橋(プサンハンデギョ)、3本めの南港大橋(ナマンデギョ)はそれぞれ、釜山港と釜山南港に架かる橋です。
ふたつの港のあいだに影島(ヨンド)という島があり、2本の橋が島と沿岸部とを前後でつないでいます。

ちなみに、乙淑島大橋と新湖大橋という橋もその先(さらに西へ進んだところ)にて渡りますが、これらは2本の川(洛東江と西洛東江)に架かっているので海上橋ではありません。

  • 1011番バスが往路で停まるすべての停留所

概要を話す前に、私がおすすめする北東から南西へ向かう方面のバスが停まるすべての停留所をまず列記します。
(逆方向の停留所は、挙げていません。)↓

청강리공영차고지(16-265)
清江里公営車庫地(チョンガンニゴンヨンチャゴジ)

청강리공영차고지입구(16-264)
清江里公営車庫地入口(チョンガンニゴンヨンチャゴジイック)

송정해수욕장입구(09-008)
松亭海水浴場入口(ソンジョンヘスヨッチャンイック)

장산역(09-060)
萇山駅(チャンサンニョク)

해운대도시철도역(09-729)
海雲台都市鉄道駅(ヘウンデドシチョルトヨク)

올림픽교차로(09-719)
オリンピック交差路(オリムピッキョチャロ)

벡스코역.올림픽교차로 환승센터(09-376)
ベクスコ駅.オリンピック交差路 換乗センター(ペクスコヨク オリムピッキョチャロ ファンスンセント)

||広安大橋(広安里海水浴場を横断)||

남부면허시험장(07-202)
南部免許試験場(ナムブミョノシホムジャン)

동명대학교후문(07-112)
東明大学校後門(トンミョンデハッキョフムン)

||釜山港大橋(釜山港を横断)||

한진중공업(04-061)
韓進重工業(ハンジンジュンゴンオプ)

영선2동주민센터(04-188)
瀛仙2洞住民センター(ヨンソン イドンジュミンセント)

||南港大橋(釜山南港を横断)||

송도입구(02-129)
松島入口(ソンドイック)

부산천연가스발전소(10-009)
釜山天然ガス発電所(プサンチョニョンガスバルチョンソ)

장림(10-136)
長林(チャンニム)

||乙淑島大橋(洛東江を横断)||

명지신도시(12-062)
鳴旨新都市(ミョンジシンドシ)

||新湖大橋(西洛東江を横断)||

삼성자동차남문(12-164)
三星自動車南門(サムソンジャドンチャナンムン)

삼성자동차정문(12-041)
三星自動車正門(サムソンジャドンチャジョンムン)

부산지방중소벤처기업청(12-265)
釜山地方中小ベンチャー企業庁(プサンジバンチュンソベンチョギオプチョン)

경제자유구역청(12-079)
経済自由区域庁(キョンジェジャユグヨクチョン)

停留所の名のハングル表記とIDのところをクリックすると、KakaoMapに紐づけされている各バス停のPCサイトのページに飛びます。
(スマートフォンだと勝手にモバイルサイトに飛び、路線の特定のみ有効です。なお、カカオがURLのルールを変えたときには将来、リンクが無効になる可能性があります。)
日本語表記とカタカナで打った読みは、私が日本の新字体に直したり訳したりしているため正式なものではありません。

  • 1011番バスのルートの概要

始点から終点まで(清江里公営車庫地から経済自由区域庁まで)は、50km(キロメートル)弱の道のりです。
バス停があるのは、両端を入れないで17か所だけ。急行バスなので停留所は少なくなっています。

そのうち、バス停の徒歩圏内にある鉄道の駅は片手でカウントできる数しかありません。

以下、1011番バスのルートを三つに分割して概要を説明します。

  • ルートの東側・3本の橋を渡るまでの区間

始点の清江里公営車庫地は、カニをはじめとした海産物が多彩な機張市場(キジャンシジャン)のある、(KORAILの東海線の)機張駅の周辺まであと3キロほどのところに位置します。
(自然の豊かな場所にあるバスの基地です。東海線の車窓からも多数のバスが集結するこの車庫を確認できます。上の写真は機張方面を背にして撮っています。)

その車庫地を出てつぎに停まるエリアは、松亭駅の周辺です。
途中、ロッテプレミアムアウトレットやIKEA(イケア)が建つ造成地のあたりを通過しますが、1011番バスを停める便宜は図られてはいません。
(それらの施設のアクセスには、KORAILの東海電鉄線のオシリア駅が最有力です。)

バス停へ歩いて行ける鉄道の駅は、この区間内には4か所にあります。
橋を渡る前に近所を通るのは、KORAILの東海電鉄線の松亭駅、地下鉄(都市鉄道)2号線の萇山駅と海雲台駅とベクスコ駅、の各駅です。

  • ルートの中心・3本の橋を渡る区間

橋の1本めと2本めのあいだに停まるのは、南部免許試験場(07-202)と東明大学校後門(07-112)の2か所のみ。
同様に2本めと3本めのあいだに停まるのも、韓進重工業(04-061)と瀛仙2洞住民センター(04-188)の2か所だけです。

2本めや3本めの橋やその前後の車窓で見られるのは、釜山の港湾都市としての一面です。

  • ルートの西側・3本の橋を渡ってからの区間

3本めを渡りきると、景色が急速に工業化します。
釜山の街の多様性を知ることができて私は好きな区間なのですが、無機質と表現できなくもありません。

3本の橋を渡って以降にバス停から歩いて行ける鉄道の駅は、地下鉄の1号線の長林駅が唯一です。
長林(10-136)にて降りそびれてしまうとバスを降りてほかの場所へ向かうのが、観光客にとっては面倒になります!

終点とその3個前より西にある4か所のバス停が立つのは、釜山新港の周辺の工場地帯です。
一例として停留所の名前に三星自動車とあるように、ルノーサムスンの工場があります。
このあたりをはじめとした、釜山の臨海工業地域への通勤の便を供する機能も1011番バスは有します。

終点では乗客は全員が降ろされます。
日本だと神戸のポートライナーがそうであるように終点の周囲が環状になっていて、そのまま乗っているといつのまにか反対方面へ戻ることになる設定の路線も韓国のバスにはあるのですが、そのようになってはいません。
(私は一度も乗った経験がありませんが、この系統の始点は車庫ですから復路も同様のはずです。)

  • 1011番バスの片方向のみをおすすめする理由

なぜ往路の、北東から南西へ向かう方面のバスだけを私はおすすめするのか。
一番の理由は、広安大橋が逆方向は下層を通る構造になっていて、見晴らしの面で劣るためです。

眺望がよくなくても、ロッテプレミアムアウトレットや機張市場へのアクセスに便利な設定になっていれば往復とも使い勝手はありますが、上述のようにその有用性も期待できません。

観光客にとっては3本の橋を渡るところにこのバス路線の最大のユーティリティがあると評価していいと私は考えます。

実乗の話やおすすめする乗降のプランについては、投稿を分割します。

なお、ルートの変更、停留所の追加や削減、本系統そのものの廃止などがあっても、このエントリの内容は変えずに維持します。



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