’91年3月に起きた四日市市の小2女児行方不明事件。怪文書など、単なるいたずらでしょう?

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私が未解決事件、そのなかでもとりわけ行方不明事件に興味を持つようになった最初の取っかかりとなったのは、1991年の3月に三重県の四日市市で小学2年生の女子児童が行方不明になった事件です。

もう10年以上も前のことなので、なにがきっかけでこの事件のことを知ったのか、いまとなっては知る由もありません。
おそらく、ネットサーフィンをしていて偶然に、といったところではなかったかと思います。

当時、私は四日市市からそう遠くない位置に住んでいました。
現場が近いなら、実際に自分の目で確かめられることとそうでないことと、区別するだけでも意義はある、と思って現地へ出向いた記憶があります。

ところで、この事件。行方不明の女児の自宅に届いた、意味不明の手紙の存在だけがひとり歩きしている印象があります。
この怪文書ですが、事件のことを知るうえでそんなに重要視するべきものなのでしょうか。

富田の股割れがどうのこうの、という記述がその文書のなかにあります。
文脈から解釈するにこの、股ワレ(原文の表記には揺れがあります。)というのは売春を職業とするひとのことではないか、と推測できます。

しかしなぜ、股割レなのでしょう。
どうして行方不明になっている女の子のことを記した文章に、売春がどうのこうのといった趣旨の記述があるのでしょうか。
現地へ行ってみれば、あっさりと判明します。

女児が最後に目撃された(とされる)場所と至近の距離に、ソープランドがあるのです。

失踪当時や、私がこの地にはじめて来たときとは看板のネオンのデザインに若干、変化は見られます。
ですが、台形を逆さにした看板の形状は、そのまま変わりがありません。

住宅地に煌々と光る、ソープの文字。奇怪です。おかしな光景ではあります。
どうして異様に感じるのでしょう。
それはソープランドが、住宅地のなかにありふれて存在するような商業施設ではないからです。
法的にもソープランドは、都市計画法における個室付浴場に該当し、さまざまな用途の建物のなかでも最も設置の制限が厳しいものです。
(大阪の飛田新地や松島新地などのように売春を前提とした、ちょんの間が住宅地に存在する例も、あることはあります。
が、それらは特殊浴場という体裁をとっていません。大阪府ではそもそも、ソープランドの設置が条例で禁じられているからです。)

周囲にこの1軒だけながら、どうして住宅地のなかにソープランドがあるのか?という疑問はあります。
推測の域を出ませんが、都市計画法(のその規定)が施行される前から存在していたからではないか、としか考えられません。

しかしながら。
その奇妙な光景をもって、売春婦がかかわっているのではないか、と結びつけるのは、心情として理解できなくもありませんが、勝手に過ぎる短絡的な思考です。

ソープランドという特殊なものが現地に存在していることと、現地で女児が失踪するという特異な事態が発生していることと。
両者はいずれも、特殊という点で、共通はしています。
しかし、だからといって因果関係があると考えるのは、論理的に破綻しています。

この”怪文書”なるものは、根拠もなく単なるいたずらで女の子の自宅に届けられたものでしかない、というのが私の見解です。
誰かのいたずら、つまり妄想でしかないものを話の種に、この行方不明事件について無責任にあれこれ詮索するのは、良識のあるまっとうな人間のすることではありません。

この事件、失踪している児童の自宅に”怪文書”なるものが送りつけられ、その存在だけがひとり歩きしていることに、私自身のなかでやりきれないというか、不愉快な感情がありました。
そのような文書が届けられることそれ自体よりもむしろ、外野が面白がっている(無意味に怖がることもそのなかに含まれます。)状況を、よしとしたくないという思いです。

かくいう私も第三者の立場ですから、外野でしかないことは承知しています。
しかし、行方不明のままで悲しんでおられるご家族の心情を推し量ったとき、少なくとも私は、ご家族の不幸を理解する立場にまわりたい。

そして、自分になにができるか考えたとき、少なくとも変に怖がることはやめよう、と思うのです。
なにがわかって、なにがわからないままかを、自分で確かめるという行為だけでも、意義のあることだと私は考えます。

私がここで目的としていることは、現地へ行けばわかることはここでお知らせして、第三者がいたずらに怖がる要素を払拭することです。

私はこの事件以外にも、行方不明となっている事件や事案の現場へ日本全国、実際に確かめに行っています。
おそらく日本の失踪事件の現場のことについてなら、間違いなく誰よりも私が詳しいはずです。
これから随時、ほかの案件についても取りあげていきます。

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