早朝はソウルの地下鉄やバスは交通カードで2割引になるけれど

バス/bus 未分類 鉄軌道/railroad railway

韓国の全土で互換性を持たせた交通カード(교통카드)の、ソウル特有の制度に早朝割引があります。
同カードを始発から朝の6時30分までに地下鉄の改札機や公共の路線バスの車内にある端末にタッチすると、運賃が2割引になる、というものです。

ソウル地下鉄-ソウルメトロ路線図と情報 |
http://japanese.seoul.go.kr/%e6%9c%8d%e5%8b%99/%e4%ba%a4%e9%80%9a%e6%83%85%e5%a0%b1/%e5%85%ac%e5%85%b1%e4%ba%a4%e9%80%9a%e6%a9%9f%e9%96%a2/2-%e5%9c%b0%e4%b8%8b%e9%89%84/

バスの基本運賃は1,200ウォンですが960ウォンに、地下鉄は1,250ウォンが1,000ウォンになる、といった具合です。

本件、意外に知らないかたが多くいらっしゃるようなので今回のエントリは正直、私の伝えたいことはタイトルでほぼすべてです。
以降は余談になるのですがタイトルだけではつまらないため、この件で気づいた点についてふたつばかり言及します。

  • いい加減な差額の計算

基本運賃の差額の話です。

早朝に利用する1乗車めが路線バスで、2乗車め以降にはじめて地下鉄に乗る場合は960ウォンと1,000ウォンとの差額ですから、40ウォンが追加で引落とされるはずですよね。
ところがこれ、実際に引かれるのは50ウォンなんです。

余計に取られる10ウォンは日本円に直すと、1円あるかないか。その10ウォンをぼったくるな、返せ、と主張したいわけではありません。
過大な収受で、地元のひともこの2割引の制度を知っていればみんな気づいてはいるはずなのですが、なぜか是正されないままでなんとも不思議なのです。

こうした感覚は、そういう国民性なのでしょう、と解釈するのが合理的なのかな、という気がします。
そう私が考えるのは、運賃の決済のさいにイレギュラなことが起こると、支払いが免除されるケースにしばしば遭遇するからです。

私自身の実体験では、地下鉄の駅を出ようとしたら改札機がエラーの反応になるので職員を呼んでカードをチェックしてもらったところ入場の記録が残っておらず、本来なら経緯を訊かれてしかるべきだったのをいいよいいよといった感じで運賃の支払いまでが不問になってしまったということがありました。
他人のケースでは、路線バスに乗った女性――地元のひとだと思います。――が発車後に運賃を支払おうとしてカードが残高不足かなにかで使えない、現金で払うにも高額紙幣しかない、と実質的な履行不能状態になったときに、無賃で乗っていい扱いになっているところを目撃しました。
旅客の不払いが問題にはならないのであれば、少額の過大収受がスルーされていても自然なことではあります。

  • 深夜バスからの早朝利用では2割引にはならない

地下鉄やバスを一定時間――原則として30分間、深夜から朝までは1時間――以内に乗りかえる場合は5乗車めまでは基本運賃が差引かれない制度がソウルにはあります。↓

ソウルの交通手段 | ソウル市観光情報公式ウェブサイト
https://japanese.visitseoul.net/transportation

このルールは深夜にソウル市内を走るバス・オルペミバスと早朝の地下鉄や路線バスとを乗りつぐさいも適用されます。
交通カードの基本料金が深夜バスは2,150ウォンと高めであるためこれを超えるケースは限定的なのですが、旅行者が遭遇することがあるとすれば、朝早いA’REX(空港鉄道)の一般列車に乗るときでしょう。

オルペミバスを降りて時間内にA’REXの一般列車をソウル駅から仁川空港1ターミナル駅まで利用した場合、A’REXの運賃は早朝の2割引にはならず差額で引かれるのは(4,150-1,250=)2,900ウォンです。
地下鉄の基本運賃の2割に相当する額(250ウォン)だけ安くなる、といった利点はありません。



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