他人を押しのけてまでワクチンを打とうとするのはなぜ?

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ようやく日本においてもCOVID-19のワクチン接種が高齢者からはじまりました。
初期の段階で、優先的に打てるよう便宜を図ってもらおうとした件や、若いひとたちの接種について抗議や苦情を入れる衆のことなどが報じられており、倫理について考える題材が具象化した実例がいくつも散見されます。

そうした話題を目にしつつ私は思うのですが、なぜ我先にワクチンを打ちたがるのでしょうか。

「ワクチンを接種したらCOVID-19に罹りにくくなるんだから早くしようと考えて当然でしょ?」
という意見は正しいです(打てば罹らなくなる、ではありません)し、接種率を上げて感染を収束させたい国の立場はもちろん理解したうえでの疑問です。

全世界的にあまり指摘されていないみたいなのですが、ワクチンの効果も、その効果がどれくらい持続するかも、いまのところよくわかってはいないのですよ。

変異したウイルスに対抗できるほどの効果が現在のワクチンにあるようには私は思えず、接種がより進んだ日本国外において行動の制限が緩和される様子が報じられているのを耳にするたび(他人事ながら)心配になってしまいます。
ワクチンを打ちさえすれば万事解決、みたいな誤解による風潮も脅威です。
結局のところ、しばらくはウイルスの変異株の出現とそれに効くワクチンの開発とのいたちごっこの状況がつづくのではなかろうか、と私は考えています。
(公衆の面前におけるマスクの着用は、着衣と同様に絶対的な行為となるだろう、と覚悟もしています。)

もうひとつは、持続期間ですね。
ワクチンの接種が、国外や(EUのシェンゲン)協定の域外へ出て他国や他地域に入るさいの要件としてパスポート(旅券)の呈示と一緒に標準的に求められるようになるのでしょうが、期間がわからない以上、渡航のためにもう一度ワクチンを打たなければならなくなることも、早く接種しようとすればするだけ想定されます。

副作用については個人的に懸念はしていない(リスクよりも上回るベネフィットは確実にある、という健全な判断はできる)のですが、ワクチンを打つために(抽選で予約を獲得するとか、行列に並ぶとかのような)余計な時間をかけたり、何度も接種そのものの手間を要したりするのは、できたら回避したいのです。
私のスケジュールになにも予定がない状態になったときにふと、すぐにワクチンが打てるぐらいの余裕が生じる時期は、接種が全体的に進めば確実にやって来るでしょう。

ビザ(査証)なしで入国や入境ができる国や地域の復活や、それらが移動制限(隔離措置)を撤廃する動向などを注視しながら、COVID-19のワクチンは適当なタイミングで打つつもりですし、打ちたいひとはお先にどうぞ、と譲るくらいの心の平静さは保持したいものです。



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