韓国においてカジノを運営するパラダイスグループと日本のセガサミーとの合弁により、仁川空港にほぼ隣接する位置に統合型リゾート(IR)のパラダイスシティ(PARADISE CITY)が2017年の4月にオープンしました。
パラダイスカジノは外国人しか利用できないうえ、夏は暑く冬は確実に日本よりも寒い朝鮮半島にあるためリゾートという感じはしませんが、シンガポールやマカオ、江原道旌善郡(강원도 정선군)にあるハイワンリゾートのカジノよりも格段にアクセスしやすい強みがあります。
日本人がカジノを体験するには恰好のひとつであるほか、IRの具体例を視察して学びを深めるうえで不可避の施設だと思います。
- パラダイスシティのカジノ
統合型リゾート・IRはいろいろな施設が集結してできているのであってけっしてカジノに特化したものではない、という言説は政治屋やその提灯持ちらの建前でしかなく、核となるこれがないと絶対に成立はしません。
どこかの合衆国の元トップが経営していたところのようによほどの下手を打たなければ、確実に胴元は損をしない商売ですからね。
よって、この店内こそメインに紹介したいのですが残念ながら、カジノのなかは一般的にどこも、撮影が禁じられています。
(それでいて天井にはカメラの半球体が異常なほど無数にへばりつき、訪問客の一挙一動を監視できるようになっています。)
パラダイスシティの特徴は、日本から最も近いIRであることと、日本企業が現地の企業とほぼ折半して出資した会社により運営されているところにあります。
ソウルや釜山などにある国内の他のカジノは、パラダイスシティのカジノほど空間に余裕がありません。
ゆえに、ゆっくりプレイを楽しむには仁川のパラダイスカジノのほうがおすすめです。
バカラの卓に多数の立ち見の客――まぁ、実際には見学だけではなく賭けに参加もするのですが――が群れをなす状況はほぼなく、また、ブラックジャックをプレイしたいのになかなか空席ができないといった事態もあまり生じません。
また、少ない(マカオ空港と日本とを結ぶ)直行便に乗るか香港を経由することになるマカオや、さらに遠いシンガポールと比較すると、韓国の仁川は日本からひときわアクセスしやすい位置にあります。
IRのカジノを知るためには、パラダイスシティのカジノは絶好の施設です。
日本の企業がカジノそのものの経営に参加している数少ない一例としても注目で、国外の企業との合弁により日本にIRができるとするならばどんな感じになるのだろう?、と具体的にイメージしにくければ、パラダイスシティがひとつの参考になると思います。
(ただし、パラダイスカジノは原則として韓国の国民は入場できない施設です。制限つきの入店が地元民にも許されているところを視察するとしたら、日本の近場だと韓国のハイワンリゾートのカジノか、シンガポールにあるカジノを訪問することになります。)
カジノへの入口附近に草間彌生氏のオブジェが置かれていたり、館内の文字情報が日本語の併記もあるものだったり、などは日本の客を念頭に入れた要素でしょう。
- パラダイスシティのロケーションやアクセス
仁川の空港に着陸して、なにも考えずにタクシーに乗れば第1旅客ターミナルからは数千ウォン(日本円で数百円)で行けるとは思いますが、パラダイスシティが20分おきに走らせている無料のバスも出ています。
パラダイスシティ
https://www.p-city.com/front/contents/pcity/location?Type=LOCATION
COVID-19(코로나19)のパンデミック下の(2021年夏の)現在は30分間隔、しかも第2旅客ターミナルからは乗れないようですが、本稿においては感染が拡大する前のシャトルバスの事情について説明します。
(観光の需要が回復して以降も、第1ターミナルから1時間に2本しか走らせないオペレーションがそのまま継続するとは考えられないためです。)
パラダイスシティへのシャトルバスが発着する停留所は、第1ターミナルにはふたつあります。
セキュリティ・エリアの外に出たら、一番左の端か一番右の端か、どちらか近いほうへ進みましょう。
どちらか迷ったときやほぼ中間にいる場合は、番号が若くないほうの右端へ。
ほぼ左の端のほうに3C番、右の端には14C番の停留所があり、これら2か所よりパラダイスシティのバスが発着します。
毎時0分発、同20分発、同40分発、と発車時刻がわかりやすいのは3C番のバス停です。
14C番を発つ時刻はその約5分後に設定されており、迷った場合は14C番のバス停を目指すよう上に記したのはそれゆえです。
第2ターミナルにおけるパラダイスシティのバスの停留所は、1A番か2A番です。
どちらが正しいのかはわかりませんが1A番は2A番のひとつ先にあるため些末な話で、いずれにせよ若くない番号のバス停へ向かいましょう。
未体験が揃う極上リゾート PARADISE CITY
https://www.paradisecity-ir.com/index.php#access_anchor
カジノ|グループ紹介|パラダイスインターナショナル
https://www.paradiseinternational.co.jp/paradise-group/paradise-casino/
複数ある公式サイトによって、1A番だったり2A番だったり、と案内が一致しないんですよね。
ちなみに、第2ターミナルが開業した直後は2A番でした。
昨年・2020年8月の時点においても、ホテルのバスが発着する停留所は2A番だったようです。
なお、パラダイスシティの位置を地図で確認したいときは(後述しますが)Google マップではなく、地元のKakaoMap(카카오맵)やNaver Map(네이버 지도)を参照してください。
https://map.naver.com/v5/entry/place/304210835?c=14076089.8022500,4501275.6773900,14,0,0,0,dh
KakaoMapやNaver Mapの地図に描かれた橙色(オレンジ色)の線の、リニアモーターカーの鉄道によりアクセスすることも可能です。
列車は基本的に15分おきで、無料で乗車できますが、朝の7時台から夜の20時までという短い営業時間での運転です。
また、パラダイスシティ駅(파라다이스시티역)や合同庁舎駅(합동청사역)にて乗降することになりますが、いずれの駅からもカジノまでは歩きます。
ピンの登録こそあるものの、(2021年8月現在)Google先生が示す古い地図上はなにも建っていないままです。
ホテルの客室や、館内の日本料理のレストランを利用したときのことについては、分割して追って投稿します。
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