東北本線と常磐線、仙台駅と東京とを普通列車で行くならどっち?

未分類 鉄軌道/railroad railway

7月20日から9月10日までの53日間は毎年、青春18きっぷが使えます。
上野から仙台まで(→参照)、仙台から上野まで(→参照)、常磐線の普通列車のみで行く乗りつぎのパタンを紹介したエントリにて簡単に言及はしたのですが、常磐線を選んだとき、東北本線経由を選んだとき、のそれぞれのメリットとデメリットについてを中心に、あらためて説明しましょう。
(なお、普通列車とは青春18きっぷだけで乗れるもののことを意味します。快速、特別快速などの種別の列車も普通列車と考えてください。)

  • 常磐線の普通列車だけで行く場合

昨年・2020年の情報ですが、具体的な時刻はすべて、過去の投稿に載せてあります。↓

’20年3月現在上野から仙台へ常磐線の乗継ぎ全7組
https://songanman.com/2020/08/16/schedule-from-ueno-to-sendai-on-joban-line-train/

’20年3月現在仙台から上野へ常磐線の乗継ぎ全8組
https://songanman.com/2020/08/17/schedule-from-sendai-to-ueno-on-joban-line-train/

    • 最速の乗継ぎパタンの数

常磐線の最速の(列車の待ち時間をなるべく短くした)乗りつぎパタンは、下り(上野駅から仙台駅まで)は7組、上り(仙台駅から上野駅まで)は8組、と東北本線経由よりも少ないです。

    • 所要時間

朝早い時間帯と夜遅い時間帯とでは、下りは所要時間に大差はないものの、上りは時間帯が遅いほうが長めにかかります。

    • 乗換える回数や着席のしやすさ

乗換える回数は、常磐線経由なら基本的には3回、パタンによっては2回のみで行けます。これが常磐線経由における最大のメリットでしょう。
他方、東北本線経由は、最低でも4回です。
回数も少なく沿線の人口も全体的に少ない(ゆえに乗降客数も少ない)、それでいて福島県内においても列車によっては10両編成で走っている、と着席しやすいのは常磐線経由だと思います。

    • ロングシートかボックスシートか

下りと上りに2組ずつ、常磐線の全区間でボックスシートのある車両に乗れるパタンが存在します。
一方で東北本線経由には、ロングシートを回避できるパタンはありません。

  • 東北本線の普通列車だけで行く場合

昨年・2020年の情報ですが、仙台駅と東京側の発着時刻、および乗換える駅については過去の投稿(前掲のリンク先)に載せてあります。

    • 最速の乗継ぎパタンの数

東北本線の最速の(列車の待ち時間をなるべく短くした)乗りつぎパタンは、下り(東京山手線内の駅から仙台駅まで)は11組、上り(仙台駅から東京山手線内の駅まで)は12組、と常磐線経由よりも多いです。これが東北本線経由のメリットのひとつです。
(ただし、上りの最終のパタンで行けるのは京浜東北線と赤羽線(いわゆる埼京線)とを利用して池袋駅までです。)

    • 所要時間

朝早い時間帯と夜遅い時間帯とでは、下りは所要時間に大差はないものの、上りは時間帯が早いほうが長めにかかります。

    • 乗換える回数や着席のしやすさ

乗換える回数についてですが、東北本線経由は最低でも4回は必要です。
他方、常磐線経由は、基本的には3回、パタンによっては2回だけです。

常磐線よりも沿線の人口が多いということは、乗降客数も東北本線のほうが多いわけです。列車を乗換えるたびに席を確保しなければならず手間がかかるうえ、通勤や通学、帰宅の時間帯にぶつかるとなおさら面倒に感じるでしょう。

    • ロングシートかボックスシートか

東北本線経由には、すべての最速のパタンでロングシートのみの車両で移動する区間があります。
一方で常磐線経由には、全区間でボックスシートのある車両に乗れるパタンが下りと上りに2組ずつ存在します。

    • そのほかの東北本線経由にしかない特徴

なんといっても、新宿など山手線の西側を通る系統(湘南新宿ライン)が使えるところに東北本線経由のもうひとつのメリットがあります。
常磐線の列車が直通する最南端は品川ですから、神奈川県や静岡県など東海道線のさらに遠くへ向かうときに座ったままで行ける東北本線経由の強みは大きいでしょう。
東北新幹線が並行しているため、非常時に”ワープ”できることも常磐線経由にはない長所です。

  • 両方に共通するポイントなど

常磐線経由と東北本線経由とで、どちらが早く移動できるかは時間帯によりちがいます。

下りと上りとを比較すると、常磐線経由も東北本線経由も下りのほうが全体的に短時間で着きます。

いわきと郡山との両駅を結ぶ、磐越東線を経由すれば常磐線で水戸といわき、東北本線で郡山と福島の各駅を通るルートで旅行を満喫できます。
ただし、磐越東線は電車ではありませんから速くはないですし、上野と仙台とのあいだをその日のうちに在来線だけで移動するのに使えるのは日にわずか4本、とボトルネックの区間になります。

もっとも、特急料金が不要ゆえ途中下車しても(改札口の外に出ても)出費がかさまないところも、普通列車での移動の大きなメリットです。
途中の駅で降りてなにかを食べたり体験したり、といった旅程を組むのもむしろ有意義だと私は思います。



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