最終の快速マリンライナー77号で岡山から高松へ(2021年秋)

未分類 鉄軌道/railroad railway

COVID-19の世界的なパンデミックをきっかけに、日本各地の鉄道事業者がチャンスとばかりに最終列車の時刻を繰上げています。
国内の人口が減っていくのは不可避で、この国の劇的な成長は常識に考えて見込めないわけですから、(旅客輸送にかぎらず)サービスのレベルが現状維持ないし劣化することはあれ、向上することはないでしょう。

この列車はいつまで走るのだろう?、と個人的に気になるもののひとつが、備讃間を連絡する快速列車のマリンライナーの終電です。

ある平日の深夜、岡山から高松までの全区間を乗車しましたので、そのときの叙述や私の考えを簡単に残したいと思います。
なお、日本政府によるいわゆる緊急事態宣言や、岡山県や香川県にまん延防止等重点措置が出ていた時分ではありません。
23時30分になったと同時に、翌日のきっぷを岡山駅の自動改札機に入れて瀬戸大橋線のプラットホームへ向かいました。

その時刻だと1本前の、23時42分に出る75号にも乗れるわけですが、最終列車の観察が目的としてあるため見送ります。

夜間につき車窓の眺望はあまり関係ありませんがグリーン車指定席や、普通車指定席が連結されている下りのマリンライナーはこの75号が最後です。
もっとも、それらの設備が用意された1号車に乗客はひとりだけでした。

3両編成の75号が30人強の客を乗せ岡山駅を出ていってから十数分後、23時55分か56分にJR西日本の所属である223系5000番台の2連が西方より回送でやって来ました。

マリンライナー:JRおでかけネット
https://www.jr-odekake.net/train/marineliner/

下り・高松方面のマリンライナーで2両編成の列車は早朝と深夜に計4本あり、そのうちの1本がこの、終電である77号です。

入線時にプラットホームで待っていたのは私をカウントしても5人ほど、と数名しか77号を待っておらず、利用者がこのまま増えないことなどあるのだろうか?!、と一抹の不安を覚えます。
岡山止まりの最終の新幹線は東京方面からののぞみ号で定刻だと23時51分には着いていますので、乗りかえの客がもうそろそろやって来てもいいはずですよね。

日付が変わると、赤穂線からの終電と山陽本線の上りの終電が岡山駅に到着します。
入線の直後は数名だった乗客は幸い、少しずつ、本当に少しずつ増えていき、出発の直前には1号車に16人、2号車に21人の客がいました。
補助席(32席)を無視した座席定員はその2両で88名ですから、全員が隣席に私物を置いたとしてもなお空席があります。
0時12分、岡山駅を最終のマリンライナー77号が定刻に発車しました。

各停車駅における降客、逆に乗ってきた客を数えたところ、大元駅でマイナス5、妹尾駅でマイナス5プラス1、早島駅でマイナス2、茶屋町駅でマイナス12プラス1、植松駅と木見駅はゼロ、上の町駅でマイナス5、児島駅でマイナス3、でした。
瀬戸大橋を渡る前の時点で、2両には両手でカウントできる数の客しか乗車していません。

四国に上陸後は、坂出駅でマイナス2プラス1、鴨川駅はゼロ、国分駅でマイナス1、端岡駅と鬼無駅にて増減はありませんでした。

1時21分、定時で終点の高松駅に着いたときには7人が乗っていました。
なお、上記の頭数を足したり引いたりするとイコールにはならず2名の誤差が出ると思いますがそれは私が枚挙をミスしているためで、正確なのは高松駅にて7人が降りたことだけだと考えてください。

私が乗車した日の偶然ではなく普遍的な傾向である前提で話を進めますが、マリンライナー77号は高松への終電という性格よりも、岡山駅から茶屋町駅まで(宇野線の一部区間)や茶屋町駅から児島駅まで(本四備讃線の岡山県内の区間)の終電としての性格のほうが確実に大きい列車です。
この事象のみに注目すると、瀬戸大橋とその先の四国の区間(児島駅以南)の運転だけをやめ、JR西日本が管轄する区間(児島駅以北)は代替で普通列車を設定してスジは残す、という合理化のシナリオが考えられます。
翌朝の上り列車に充当するためマリンライナーの車両(223系5000番台の2連)は高松へ送らなければなりませんから、車両は宇野線の113系、115系、213系のいずれかを使うことになるのでしょう。
が、そこまでしてJR西日本が宇野線の利用者のためにこの最終列車のスジを残すとは、私にはどうしても思えません。

何年後まで走っているのか、とても気になる終電のひとつではありますので、今後もマリンライナー77号に乗る機会を積極的に設けて観察しようと考えています。



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