快速エアポートのuシートの料金を2022年4月にJR北海道が値上げ

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“快速エアポート「uシート」へのチケットレスサービスの導入及び座席指定料金見直しについて”という見出しで先日、JR北海道が新千歳空港と札幌や小樽などとを結ぶ快速列車の普通車指定席の料金を値上げする旨をリリースしました。

20211215_KO_Useat.pdf
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20211215_KO_Useat.pdf


https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20211215_KO_Useat.pdf

確実にいつかはそうなる、と自明なことは私もふるって予測を公言しており(→参照)、快速エアポートのuシートの指定席料金についてもJR北海道は再値上げしてもいいかもな、と心のなかで思ってはいましたので個人的には想定内の発表だったのですが、2016年3月25日までは310円だったサービスの対価をわずか6年しか経たないうちにまさか840円にするとは正直、考えてもいませんでした。

再値上げしてもいい、と私が思っていたのは、現在の530円でも満席になるほどの利用が(COVID-19のパンデミックにより世界的に航空需要が急減して以降はともかく)あるからです。
もっと多めに支払ってもいいと考えるひとがいながら座れないのは輸送事業者にとっては機会損失になるため、満席になるかならないかぎりぎりのところまで価格を上げるのは当然の行動です。
ただ、そのぎりぎりの価格は840円なのでしょうか。

指定席券│きっぷのルール:JRおでかけネット
https://www.jr-odekake.net/railroad/ticket/guide/express_tickets/reserved_seat.html

普通列車(や快速列車など。以下同様)の指定席料金が840円である先例として、JR西日本の新快速のAシートが挙げられますが、こちらは840円よりも安く買える方法や条件をほかに設定することで割高に感じさせない工夫をそれなりにしています。

普通列車のグリーン料金│きっぷのルール:JRおでかけネット
https://www.jr-odekake.net/railroad/ticket/guide/express_tickets/green_local.html

また、乗車区間の営業キロが50km(キロメートル)までの普通列車のグリーン料金(指定席も自由席も同額)が780円ですから、ぎりぎり50キロ以内である札幌駅と新千歳空港駅とのあいだの移動空間に、グリーン車のような特別な車両でもないのになぜ840円も要求するんだ?、と利用者が疑問に思うとしたらそれは自然なことです。
(ちなみに、100キロまでだと1,000円になります。)
上述のAシートや、瀬戸大橋を渡る快速・マリンライナーの普通車指定席、グリーン車指定席の運用が厳格であるのに対し、JR北海道のuシートの座席については無料で座れる列車や区間が多く存在しますので、有料か無料かの取扱いに不公平さを感じるひとが(私みたいに)いてもおかしくはありません。

ただ、快速エアポートのサービス自体はかなり質の高いものだと思います。
他のJR旅客5社のうち、空港に直結する駅に列車を走らせているのは東日本、西日本、九州の3社ですが、快速列車を1時間に5本も運行しているのはJR北海道だけです。

15分おきの1時間あたり4本だったのが、5本になったのは昨年・2020年3月のダイヤ改正以降ですが、このとき快速エアポートの札幌駅からの始発が(それまでは6時16分発の60号でしたが)5時50分発の50号の新設により30分近く早まってもいます。
朝の早いうちに離陸する便の搭乗客にとってはこれは本当にありがたいサービスの質の向上です。

もっとも、これらの恩恵を受けることができるのは普通車指定席の乗客のみならず、普通車自由席の利用者も同様のはずです。

来年・2022年4月の再値上げ後は、840円という料金の割高さを抑制するプロモーションが打たれないかぎり満席になることはそうないんじゃなかろうかと私は思いますがさて、どうなるでしょうか。



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