下山篇・瀬野の急斜面を走るスカイレールで起点へ

未分類 鉄軌道/railroad railway

登山篇(→参照

広島市内の東部の急斜面上を往来する、スカイレールなるゴンドラリフトについての報告です。

終点であるみどり中央駅は、いわゆる”ニュータウン”のなかに建っています。

同駅の建物の内部には日中の運転のシフトから外れているゴンドラリフトが留置されています。
運営するスカイレールサービスはこの車両を7台保有しているようですが、昼の15分おきに動く時間帯だとそれらのうち4台が稼働し、2台はみどり中央駅の構内にて休んでいました。

みどり中央駅に着いて地上に降りる前にプラットホームの窓からゴンドラリフトの撮影ができますが、南東向きで撮るため最後尾ないし先頭は必然的に陰になるほか、午後に発車後の車両を後追いで撮るさいは軌道の影が車体にかかります。

撮影以外の意義もあり、ゴンドラリフトが入線するときや発車していくときだけ軌道の上部のロープが高速で回転する様子や、駅の近くにのみ電磁石らしき直方体状の銀色の箱が軌道の下にくっついているメカニズムなどが観察できます。

ところで、写真の車内をよく見ると多数のハイカーが乗っているみたいですが、みどり中央駅にゴール地点が設定されたハイキングのコースでもあるのでしょうか。

検札は乗車時だけで、みどり中央駅の降車口に集札の機械はありません。
(みどり口駅も同様ですし、常識的に考えてみどり中街駅もそうでしょう。)
降車用のプラットホームより乗車はできない旨と、発着が見学できる旨とが併記されており、スカイレールの乗客でなくても上で紹介したような観察が可能になっています。

駅の周辺には住宅のほか、駅前ゆえ一等地のはずながら遊休地と思しきなにもない土地も。

終点からの復路の乗客は、私のみでした。
製造より20年超が経ち、――私が乗ったこのゴンドラリフトは全般検査からまだ数か月しか過ぎていないようでしたが――壁面や接合部に補修の跡が目立ちます。

遊園地のジェットコースターではありませんが、瀬野駅へ向け急な斜面を降りる乗車時のほうがどきどきするのは私だけでしょうか。

唯一の中間駅であるみどり中街駅はみどり口駅から0.7km(キロメートル)、みどり中央駅からは0.6キロの位置にあり、山を登る車両と下山する車両とが同時に両端を出ると、前者のみどり中街駅着のタイミング、後者のみどり中街駅発のタイミングで両者が出会います。

なお、奥羽本線の板谷峠やかつての信越本線の碓氷峠などと同様に急勾配で有名な、山陽本線のいわゆる瀬野八(セノハチ)の区間は上の写真の左奥に見える山の方角です。

みどり中央駅がそうであるように、JRの瀬野駅に隣接するみどり口駅の降車ホームからも撮影や観察はできるのですが。

発着が見学可能な旨の記載がみどり口駅にはなく、あるのは降車用のプラットホームからは乗車できないという告知のみです。
もっとも、(解釈によりますが)立入りが禁じられているわけでもありません。

みどり口駅の時刻表です。
平日の、朝の通勤や通学の時間帯よりも夕方から夜にかけてのほうが運転が高頻度なのは意外です。
また、運転間隔が最も短いのが平日の始発・6時38分発とそのつぎに出る6時40分発とのあいだの2分、というダイヤの設定も――きっと夜間はゴンドラリフトをみどり口駅に留置していて、それを送るためだと思いますが――気になります。

この軌道が敷設されている瀬野駅へは、広島駅からは15.2キロ(、宮島口駅からでも37.0キロ)である一方、白市駅からは25.6キロ、三原駅からでは56.2キロ、と広島市街からのほうがアクセスは容易です。

起点からの往路については、数本前にエントリを投稿しています(→参照)。



コメント

タイトルとURLをコピーしました