近鉄の選択乗車の制度を利用した環状経路の大回り乗車

未分類 鉄軌道/railroad railway

JR旅客6社の運賃を計算するルールに選択乗車の制度があるように――大都市近郊区間の、いわゆる”大回り乗車”はこれを利用した一例です――、近畿日本鉄道(近鉄)にもそれに近い設定があります。

近畿日本鉄道|近畿日本鉄道株式会社 旅客営業規則
https://www.kintetsu.co.jp/gyoumu/kippu/kisoku.html


https://www.kintetsu.co.jp/gyoumu/kippu/pdf/10_kisoku_2-03-01.pdf


https://www.kintetsu.co.jp/gyoumu/kippu/pdf/19_kisoku_2-04-02.pdf

大阪線(布施~大和八木)と橿原線(大和八木~大和西大寺)と奈良線(大和西大寺~布施)によってひとまわりとなる回路――以下、環状経路と記します。――の一部を普通乗車券や回数券で乗車する場合に、運賃は短いほうの距離で計算し、実際には長いほうのルートで移動することも可能、というものです。

近鉄の初乗りの旅客運賃は3km(キロメートル)までが160円で(すが国土交通大臣が認めれば来年・2023年4月1日より180円になります)、環状経路上で3キロ以内の区間のきっぷを適当に買って遠回りをすると、約70キロ強の道のりを最安の160円で旅行できるわけですが――

私は環状経路上の駅までの乗車券を、環状経路外の大阪難波駅から購入しました。

大阪難波駅から河内永和駅までの片道の乗車券で旅行をはじめると、布施駅に戻ってくる手前の駅で改札口を出なければなりません。
大和西大寺駅以西の、奈良線を速達種別(快速急行や急行)ではなく普通電車で移動するとなれば時間がかかりますので、下車を省略し布施駅まで戻りたかったために私は往復乗車券を買いました。
片道乗車券で布施駅まで戻ると、実際に乗車した距離の運賃(大阪難波駅からならば、最低でも79.6キロの1,160円)を支払うことになりこの制度の恩恵は受けられなくなってしまいます。

近鉄の自動券売機は阪神のそれのように往復乗車券を扱う仕様にはなっておらず、有人の窓口にて購入しました。
特急券うりばの窓口がある駅で買う場合は、クレジットカードも決済に使えるはずです。

ちなみに、近鉄の往復乗車券は往路の券片が発売の”当日限り有効”で、2日間有効なのは復片のみです。

乗車する列車に制限はなく、移動には特急列車も使えます。
指定された席に座っていれば通常、車内において検札はありませんから持っているきっぷの額面が小さい理由(大回り乗車の途中である旨)を車掌に説明する必要性が生じる事態にはまずならないでしょう。

ただし、私のように往復乗車券の連続使用により発駅に戻ってきた場合、出場にあたっては自動改札ではなく係員のいる通路を利用することになります。



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