じゅうじゅうカルビの給仕ロボットが業界の主流になる予感

未分類 食/food

先日、すかいらーく系列のトマトアンドアソシエイツが運営するじゅうじゅうカルビの大田区内の店舗を訪問したところ――

来店客の注文した食事を運搬するロボットが稼働していました。

この店舗・雑色店でのみ試験的に運用されているのかと思いきや、じゅうじゅうカルビの(全店ではなさそうなものの)他店にも配備されているみたいです。

すかいらーくに新しい仲間が登場! – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xLiAwc3PGP8

それどころか、すかいらーくレストランツのガストやバーミヤンなどにおいてもいつのまにか多くの店で導入されており(フロアサービスロボットという呼称のようで)、私が無知なだけだったのかもしれません。

私がいただいたのは過去におすすめしたとおり(→参照)熟成牛カルビ焼肉丼シングル(税込み649円)で、注文が可能なのは土日祝日やそれに準じる日(年末年始、お盆の期間中、など)は15時まで、それら以外の平日は17時までです。
小皿のサラダ、キムチ、杏仁豆腐は注文の2分後、肉の”重箱”と丼飯は同4分後に届きました。
カレーのルウと白いご飯、スープは客が自由によそうセルフサービスです。

ロボットはスピーカよりそこそこの大きな音量の音楽を流しながらやって来ます。
通過するからぶつかったり進路を邪魔したりするな、というホイッスルなのでしょう。
自卓の前に着くと、
“青く光るトレイの上から お料理をお取りくださいにゃ”、
“お肉は よく焼いてからお召し上がりくださいにゃ”、
“ご注文 ありがとうにゃ”(いずれも発言ママ)、
などと女声で日本語のアナウンスが流れます。

これまでは店のホールスタッフが担っていた、届いた料理をテーブルに置く作業は客が自力でやらなければなりません。
私がオーダした熟成牛カルビ丼はせいぜい5、6枚ですので負担はあまり感じませんが、これが食べ放題だった場合には注文の皿の数だけこの動作も増えることになります。

30年ほど前にドリンクバーなるシステムが登場するまでは飲料を客が自分で注ぐなどという負担も考えられなかったわけで、それと同様に飲むものばかりでなく食べるものにかかる作業も消費者がやる時代になったのだと解釈すれば、納得できなくもありません。
しかし、無制限にいただけるドリンクバーとちがってこのロボット化には客側のメリットがほぼ皆無です。

そういったプラスの要素がほとんど感じられないメカナイゼーションに対してその不満を緩和する効力を発揮している(と私が感じる)のが、インターフェイスの擬猫化(正確には、猫風の擬人化)です。
ネコっぽいアニメーションを画面に出し、”にゃ”を語尾につけた言葉で案内するだけの工夫ですが、それによって理不尽な感情を抑制できているならなんと効率がよくて優秀な発明でしょう。

同業他社の、このじゅうじゅうカルビの雑色店から1.2km(キロメートル)ぐらい北のほうに位置するワタミ系列の”かみむら牧場”や、(系列ではなくワタミ本体による)”焼肉の和民”では、食事を運搬するためのレーンを店内に設置したり、一部の店舗においてディスプレイのないタイプのロボットを導入したりしています。
それらとは対照的に、設備の改修はしておらず、機械が応対する冷たさを感じさせなくする効果も客に与えられていますので、今後、外食産業に普及していく給仕のマシンはまちがいなくこちらのタイプになると私は思います。



コメント

タイトルとURLをコピーしました