ソウルの地下鉄鍾路3街駅の西側に位置する、楽園洞（ナグォンドン）の南北方向の道の途中に、鶏肉を白炊き（水炊き）にした麺（グクス）料理の飲食店があります。
楽園（ナグォン）白熟（ペクスッ）タッククス（낙원 백숙 닭국수）です。
肉や魚を水炊きにしたものを朝鮮半島においては白熟（백숙）と表現し、多くはタッペクスッ（닭백숙）を指します。
タッ（닭）とは鶏のことで、トンタッ（통닭）やタッカンマリ（닭한마리）のそれとおなじです。
タッカンマリや参鶏湯（サムゲタン）もこれに類似しますが、それらのような具詰めや調味料の加味がタッペクスッにはありません。
NAVER Mapのコリビューではここ最近・’21年1月の店頭の様子が確認できます。
（ロケーションの情報は、文末へ。）
韓国の飲食店においてよくありがちな幟旗が立ち、写真つきの英語併記でなにがいただけるのかが明朗なほか、ガラス張りで店内の雰囲気もわかりやすくなっています。
入ったことのない場所に対する不安はまったくなかったというより、ここはいつか訪問しなければ、と初入店の前から私が心に留めていた食堂でした。
メニューは、席に着けば日本語の記載もあるもっと詳しいものが見られます。
マンドゥ（만두）と野菜盛り（야채모듬）がそれぞれ2,000ウォンではなく3,000ウォンになった以外は、（’21年3月の）現在もこの価格で提供されている模様です。
冒頭の写真の料理はペクスッカルククス（백숙칼국수）で、8,000ウォンでした。
メニューにある場合は個人的にほぼ毎度、一緒にいただくマッコリ（막걸리）もあります。3,000ウォンです。
壁面にもメニューが掲げられています。
（上の写真では字が小さくて読めませんが）原産地表示は、米（쌀）、鶏（닭）、キムチ（김치）はいずれも（韓国の）国内産、唐辛子粉（고춧가루）は国内産と輸入（”국내산/수입산”）、とあります。
飯饌（パンチャン）として供されるキムチは中国大陸からの輸入（”중국산”）である旨の表示も多いなか、輸入でないものがいただける点は積極的に強調したいと思います。
ハンマリ（한 마리）ではなくパンマリ（반 마리）のタッククスを注文したため、鶏肉は1羽の半分です。
韓国の食べものには辛めの品目が多数のところ、――先日のエントリにて紹介したテジクッパ（→参照）もそうですが――シンプルで、それでいてコク味はある食事は同国内においてありがたい存在です。
最新の情報が反映されやすい、地元のポータルサイトのページのURLも載せておきます。↓
네이버 지도
https://map.naver.com/v5/entry/place/20902285
NAVER（ネイバー）に登録されている屋号はなぜか、楽園タッククス（낙원닭국수）です。
네이버 플레이스
https://pcmap.place.naver.com/restaurant/20902285/
営業時間は毎日、朝の10時30分から夜の22時0分までと記されています。
낙원백숙닭국수 | 카카오맵
https://place.map.kakao.com/225003236
KakaoMapにおいても同様にこの、楽園白熟タッククスの情報を載せたページが用意されています。
最後に、このお店の所在地について。
Google マップにも幸いなことにピンの登録はあり、評価も百数十件ばかり投稿されています（が、日本語のレビューはひとつもないようです）。
多文化通り (屋台通り)の地図と場所情報 | 韓国地図コネスト
https://map.konest.com/dpoi/101300383
多文化通り（다문화거리）、と韓国の観光情報サイト・KONESTの地図にて登録された道にこの、楽園白熟タッククスは面しているのですが。
종로2가~낙원상가에 ‘송해길’ 생겼다 | 연합뉴스
https://www.yna.co.kr/view/AKR20160820027600004
KBSで日曜日の昼12時台に放送されている全国のど自慢（전국노래자랑）の司会でおなじみの、宋海（ソン・ヘ）氏の道（송해길）と現地では命名されています。
（同氏は日本における、黒柳徹子氏のような存在だと思ってください。）
なお、住所上は正式には、水標路（수표로）です。
最寄りは地下鉄5号線の鍾路3街駅（종로3가역）の5番出口になりますが、（走るルートがそう便利なわけではない同線でアクセスすることにこだわるよりは）鍾路からこの通りを150メートルほど北上するほうが自然かな、と私は考えます。
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