（本稿で記す運賃はすべて、1回用ではない交通カード利用時のものです。）
2023年夏にバス、同秋に地下鉄等の運賃がソウルにて値上げされた話です。
韓国首都圏の地下鉄運賃 ７日から約１７円値上げ | 聯合ニュース
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20231002000900882
2023年10月7日より、地下鉄などソウルの首都圏電鉄の運賃が150ウォン値上がりする旨を地元の聯合ニュースが日本語で報じています。
1,250ウォンだった初乗りの運賃が同日の始発以降は1,400ウォンになる、とのこと。
（自前の交通カードを持たないひとが1回用の券を買って移動する場合の差額は変わらず、一律でさらに100ウォンと出場後に返金されるデポジットの500ウォンが必要です。）
乗る距離が長くなろうが値上げの幅は一緒で、高くなるのは150ウォンだけになります。
これは10km（キロメートル）から50キロまでは5キロごとに100ウォンの追加、50キロ以降は8キロごとに100ウォンの追加、という計算方法はそのままであるためです。
日本をはじめ、国外よりソウルにやって来る旅客にとっての関心は、仁川空港や金浦空港とソウル市内とのアクセスで使うA’REX空港鉄道の一般列車の運賃が、どう変わるかでしょう。
空港鉄道の 利用案内 > 一般列車 > 運賃情報
https://www.arex.or.kr/content.do?url=&menuNo=MN201503300000000008&contentNo=&clientLocale=ja_JP&clientDevice=Normal
（正しさを犠牲にして）ざっくりと述べると、仁川空港の両ターミナル駅とソウル市内とのあいだはプラス300ウォン、金浦空港駅（김포공항역）とソウル市内とのあいだはプラス150ウォン、の運賃になります。
仁川空港を発着するときはなぜプラス300ウォンなのか、気になりますよね。
AREX_Fare_Adjustment_Notice_JP.png
https://www.arex.or.kr/ce3/binary/images/news/AREX_Fare_Adjustment_Notice_JP.png
A’REX空港鉄道における計算は、青羅国際都市駅（청라국제도시역）以西の運賃制度でもプラス150ウォン、同駅以東のソウルと同様の運賃制度でもプラス150ウォン、の合計でプラス300ウォン、ということのようです。
なお、直通列車の運賃（正確には、割引運賃）のほうは9,500ウォンだったのが11,000ウォンに、一気に1,500ウォンも高くなりました。
以下は余談になりますが、簡単に本件の経緯を説明しましょう。
ソウルの地下鉄・バス運賃 来年４月にも値上げへ（１２月２９日） | 聯合ニュース
https://jp.yna.co.kr/view/MYH20221229004900882
最初に伝えられたのは昨年末・2022年12月の報道で、翌年（つまり、2023年）の4月に地下鉄やバスの運賃がいずれも300ウォン値上がりする、というものでした。
ところが――
ソウル市 地下鉄・バス運賃の値上げを今年後半に先送り | 聯合ニュース
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230215003300882
1か月半後の2023年2月中旬、ソウル特別市が値上げを年の後半に見送る旨がリリースされます。
大統領の発言を受けて延期に、とのことで、どういった配慮があったのでしょうか。
ソウルの地下鉄運賃 １０月から値上げ＝約８年ぶり | 聯合ニュース
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230712003400882
最重要なのが上掲の、今夏・2023年7月の報道です。
運賃が、バスのほうは8月に300ウォン、地下鉄（などの首都圏電鉄）は段階的に10月に150ウォン、2024年の下半期にさらに150ウォン、の値上げになる、との由。
8月からバスの初乗りの運賃は1,500ウォンで、地下鉄の初乗りよりも高い状態が1年間ほど、来年の後半までつづきます。
ソウル地下鉄 改札出てから１５分まで再乗車無料＝来月７日から | 聯合ニュース
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230925001700882
個人的には、運賃と同様に今回の2023年10月7日より制度が変わった再乗車無料の件も気になるのですが、こちらのほうは（かなり話題が逸脱しますし）ソウル市域外や域内であってもKORAILの駅は対象ではないようですから、エントリの投稿はまたの機会にいつか、できれば。
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