京釜間の高速バスが全便満席時の裏技的な工夫その1

韓国のソウルと釜山の両大都市圏間には、空路や鉄道のほか高速バスも走ります。
旧正月(ソルラル)や秋夕(チュソク)の時季は全国で乗客が増え、とりわけ京釜間で予約は取りづらくなるのですが、どうしても移動したいときはどうしましょう?

以前の投稿(→参照)にて金銭的解決について述べたように、高速バスではなく高速鉄道・KTXにすればいいのかもしれません。――それは解決というより諦念って表現のほうが適当なようにも思えますが。
しかし、本件は容易にあきらめないでください、マネーの力に頼る前に打てる実用的な打開策があります。

終点が周辺都市のバスに乗るのです。
南下する場合はソウルから釜山の近郊へ行くバス、北上する場合は釜山からソウルの近郊へ行くバス、です。
日本で例を示すと、東京から(大阪を経由せず)神戸まで行くバスや、大阪から横浜どまりの(東京へは行かない)バスがそれに該当します。

ソウルから釜山へ南下するときに代替となるのは、

・金海旅客ターミナル(김해여객터미널)
――金海(キメ)市、釜山-金海軽電鉄鳳凰駅(봉황역)と屋根は直結

釜山からソウルへ北上するときの代替には、

・城南綜合バスターミナル(성남종합버스터미널)
――城南(ソンナム)市、KORAILの盆唐線野塔駅(야탑역)に直結

・仁川綜合バスターミナル(인천종합버스터미널)
――仁川(インチョン)市、仁川地下鉄1号線仁川ターミナル駅(인천터미널역)に直結

・九里市外バス停留所(구리시외버스정류소)
――九里(クリ)市、KORAILの京義・中央線九里駅(구리역)のそば

といった衛星都市が候補に挙げられます。

城南と仁川の利便性は、ほぼ同等だと考えてください。(まずないとは思いますが)それらも満席ならば九里で降りることを検討しましょう。

たとえば、直近に出るバスの時刻が上の写真のようだったとします。
(上段の出発時刻は主流を占める3列(2+1列)シート車(우등)、下段はそれ以外の4列(2+2列)シート車(고속)や逆により上級なシートの車両(프리미엄)、のものをそれぞれ表示しています。)

(行きたいのはソウルであることが大前提で)東ソウル(동서울)への18時45分発、高速ターミナル(서울)へ行く19時ジャスト発か19時30分発、に乗りたいところです。
これらがすべて満席とすれば、つぎに検討するのが城南への18時40分発。
それでも空席がないとき――まぁ、まず確保できると思いますが――に、九里(구리)経由で議政府(의정부)まで行く18時40分発を考慮してみる、という流れになるでしょう。
(仁川へのバスは23時20分の発車まで、あまりに長く待つからです。)

もし城南のほうが23時20分、仁川が18時40分、と反対だったなら、視野に入るのは仁川のほうです。
城南も仁川もほぼ同時刻発だとしたらどうでしょう? そのさいは、バスを降りてから向かう目的地が城南か仁川か、どちらか近いほうにするといいと思います。
城南や仁川の位置関係がわからないときは、ソウルよりも手前かつ直線距離的にもソウルへ近い、城南にしておけば無難です。

参考までに、ソウル駅や地下鉄江南駅への両バスターミナルからの道のりを記しておきます。
(”⇒”の右側は順に、乗車する路線と所要時間、運賃、移動の長さ。
n号線とだけ記載があるのは、ソウルの首都圏電鉄n号線のことです。以下、同様です。)↓

・城南綜合バスターミナルからソウル駅(서울역)まで
電車のみ⇒盆唐線と2号線と4号線で約70分、1,650ウォン、約30km(キロメートル)。
バスのみ⇒直行バスの9300番で約70分、2,800ウォン、約31キロ。
――盆唐線と2号線と1号線、盆唐線と3号線と4号線、の乗継ぎパタンでも所要時間は約70分、とあまり変わりません。

・城南綜合バスターミナルから江南駅(강남역)まで
電車のみ⇒盆唐線と新盆唐線で約40分、2,450ウォン、約24キロ。盆唐線と2号線で約40分、1,450ウォン、約19キロ。
バスのみ⇒直行バスの1005番で約50分、2,800ウォン、約21キロ。広域バスの9408番で約70分、2,300ウォン、約19キロ。直行バスの9400番で約70分、2,800ウォン、約17キロ。

・仁川綜合バスターミナルからソウル駅まで
電車のみ⇒仁川地下鉄1号線と1号線で約70分、1,750ウォン、約33キロ。
バスのみ⇒広域バスの1400番で約100分、2,850ウォン、約37キロ。広域バスの1300番で約110分、2,850ウォン、約36キロ。
――広域バスの1400番は、上の写真で5番ホームに停まるレッドのボディのバスです。

・仁川綜合バスターミナルから江南駅まで
電車のみ⇒仁川地下鉄1号線と1号線と2号線で約80分、1,850ウォン、約38キロ。
バスのみ⇒広域バスのM6439番で約80分、3,200ウォン、約50キロ。

ちなみに、韓国には高速バス(고속버스)とは別個の分類で、市外バス(시외버스)というものも存在します。
どちらも都市間の旅客輸送を担うところは共通しつつ、後者のメインは短距離です。
京釜の両都市圏を往復する市外バスもあり、

・ソウル南部バスターミナル(서울남부버스터미널)
――ソウル特別市、3号線南部ターミナル駅(남부터미널역)のそば

・海雲台市外バスターミナル(해운대시외버스터미널)
――釜山広域市、釜山の地下鉄2号線海雲台駅(해운대역)より西のほうへ600メートルほど

・高陽綜合ターミナル(고양종합터미널)
――ソウル近郊の高陽(コヤン)市、3号線白石駅(백석역)に直結

・富川ターミナルソプン(부천터미널 소풍)
――ソウル近郊の富川(プチョン)市、7号線上洞駅(상동역)のそば

・梁山市外バスターミナル(양산시외버스터미널)
――釜山近郊の梁山(ヤンサン)市、釜山の地下鉄2号線梁山駅(양산역)より南へ400メートルほど

などを発着するバスも視野を拡げることにより選択肢に入ってくるのですが、複雑になるのでこのエントリではとりあえず高速バスに話題を限定しています。

その1、とあるように、高速バスが満席のときに採ることのできる工夫はこれだけではありません。
その2については、いずれ投稿します。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です