東日本の管内に転換クロス車・313系8000番台が出現

未分類 鉄軌道/railroad railway

熱海駅は静岡県にあるため関東地方と記すわけにはいかず見出しの命名に悩みましたが――今春・2022年3月のダイヤ改正より、セントラルライナーの車両だった313系8000番台が熱海駅に入線するようになっています。

名古屋口の中央線に新形式の315系が同改正から走りはじめ、その関係で中央西線における運行に従事していた313系8000番台が静岡地区の東海道線を中心とする担当に変わったためです。

私が現場で確認した列車より判断できるかぎりでは、以下のスジに313系8000番台が使用されています。
まずは、西へ進む列車から。↓

東海道本線下り
熱海→沼津→興津→静岡→島田→掛川→浜松→豊橋

掛川 5:56→ 6:56豊橋
静岡 7:19→ 7:46島田
沼津 6:27→ 8:43浜松
興津 8:54→10:32浜松
熱海10:00→11:15静岡
熱海10:33→11:47静岡
興津12:25→13:54浜松

熱海駅を10時33分に出る列車は島田駅まで行きますが、313系8000番台の車両は静岡駅にて解結されてしまい(以西は編成が短くなり)ます。

つづいて、東進する列車です。↓

東海道本線上り
豊橋→浜松→島田→静岡→興津→沼津→熱海

浜松 5:56→ 7:12静岡
島田 7:51→ 8:40興津
沼津 9:31→ 9:51熱海
豊橋 7:09→10:23熱海
浜松 8:50→10:02静岡
浜松10:51→12:20興津
浜松14:10→15:21静岡

注意点がふたつあります。

ひとつは、313系8000番台で運転されるのは上に挙げた下り7本、上り7本の列車ですべてではないという点です。
313系8000番台は3両編成が全部で6本存在するのに対し私が見たのは4本であるため、私の見ていないどこかでもう2本が動いているはずですよね。
夕方以降に充当される列車もあるはずのところ、私はそれも追えていません。
(回送列車に一度なってしまうと、その先のことはわかりづらいでしょう?)

こちらのほうが重要ですが――もうひとつは、313系8000番台がやって来ない場合もある、という点です。
JR東海が313系8000番台と旧型の車両(211系5000番台)とを区別せずに就業させているためです。
たとえるならば、まだまだ引退はしないひとともうすぐ引退するひとがある店でまったくおなじ仕事を担当していて、その店に客として訪問したときにどちらの接客を受けることになるのかは入店してみるまでわからないのと一緒でしょうか。

私個人の印象ながら、共同使用駅であるとはいえJR東日本が管轄する熱海駅に、転換クロスシートの車両がやって来る様子はなかなか衝撃的というか、シュールな感じさえします。
関東地方においてはほぼ見かけないタイプの座席だからです。
車内の設備のよさでいえば10年前(の2012年3月)までは、ホームライナーにも充当される(→参照)特急用の電車・373系が普通列車として東京駅に入線していましたのでそれほど驚異ではなく、転換クロスシート車が、というところがポイントです。

京急が最速達種別に使用する2100形が(同社のフラッグシップ的な車両でもあり)東京近辺の鉄道における孤高の存在として高めの評価をよく受けますが、京急の2100形の転換クロスシートは乗客が勝手に座席の向きを変えることはできません。
折返しの始発駅にて座席を進行方向に転換したり、逆にボックスシートになるように反対向きにしたりといった動作が普遍的な土地ではないため、313系8000番台の出現に対して特異な気持ちがするのです。
(事実、熱海駅で私が写真を撮っているあいだにひとりの女性から、この電車は静岡へ行くのか?と訊かれました。)

なお、今回の投稿は2022年3月12日のダイヤ改正直後の現状を報告したものです。
冒頭において述べた新型車両・315系の導入により起きていることゆえ、このまま変わりなく状況が推移するとは考えづらく、むしろなにかしらの進展があってしかるべきなのですが、その場合でも本エントリの内容は更新せずに残しておきます。



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