現存する新幹線自由席特急券で普通車指定席に座れる特例

未分類 鉄軌道/railroad railway

東海道新幹線には、祝日ではない月曜日から金曜日までの朝6時台と7時台と8時台に新横浜駅を発車するすべての上り列車の普通車指定席を、新幹線自由席特急券や新幹線定期券で利用できる特例が存在します。
ただし、これはJR東海の公式サイトや市販の時刻表(JR時刻表、JTB時刻表など)には掲載されていません。

現場である、新横浜駅の新幹線の改札内に新横浜駅長の名義で示されているのみです。

1番線、2番線のプラットホーム上の2番線側に2か所(9号車の近く、5号車の近く)と、改札階からホームに上がる4か所の階段それぞれの脇とにあります。

COVID-19のパンデミックによりリモートワークが推奨されるようになったり、今春・2023年3月に東急新横浜線が開業したり、で利用者は確実に減ったはずですが、それでもこの特例は健在のようです。

普通車指定席の設定がない列車もあるため、写真の告知に挙げられているのは当該時間帯の全列車ではありません。
(2020年の3月まではそのタイミングのこだま号は普通車全車自由席で運転されており、特例の対象外でした。)
9時0分までに新横浜駅を発車する列車のすべての普通車指定席を自由席として開放します、と記すだけで十分で、わざわざ限定列挙しなくてもよさそうな気もしますが、ダイヤが乱れて9時を過ぎてから発つ場合でもその列車を特例の対象外とはしない趣旨なのかな、と私は考えます。

気になるのは年末年始やお盆など通勤するひとが少ない日もこの扱いをするのか否かで、これも私の推察になりますが、自由席の乗客を多くの車両に分散させる必要がない程度の混み具合ならその日は特例の設定をやめるのかもしれません(が本当のところはどうなのでしょう)。

新横浜駅から東京駅までの区間に方向、時間をかぎって設定されるこの例のほかに、類似の特別な扱いが実在しているケースを私は知りません。
ただし、過去には山陽新幹線の西端である小倉駅から博多駅までの下り列車で、ひかり号とこだま号に限定して終日、普通車指定席を自由席として開放する類似の特例が2011年3月の九州新幹線の全通まで存在しました。
現地に掲示されている以外に案内がない点も同様で、廃止の段になってJR西日本は公式サイトにおいて特例をやめる旨をリリースしていました。

なお、佐世保線の一部や宮崎空港線など(いずれもJR九州)、奥羽本線の一部(JR東日本)、にも特急列車の普通車自由席を乗車券のみで利用可能な特例がありますが、それらはルールとして(JRの旅客6社の旅客営業規則に)明文化されており、現地に行かずとも実在を確認できることが本件との大きなちがいです。
明文化されていない点でいえば、有楽町駅と京葉線の東京駅との徒歩連絡を可能とする特例(→参照)のほうが本件と近いのかもしれません。



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