Q. ゆいレールは首里駅で折返す区間運行をやめるべきでは?

未分類 鉄軌道/railroad railway

多くの、都心から郊外へ向かう鉄道の路線においては終端に近づくにつれて利用者が減っていくため、途中の駅で折返すダイヤを組んでいます。

沖縄のゆいレールについて平日朝ラッシュにある首里駅折り返しは… – Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10273154700


https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10273154700

那覇市と隣接する浦添市を結ぶ沖縄都市モノレールのゆいレールは、途中の首里駅にて折返す区間運行をやめて全列車を終点のてだこ浦西駅まで走らせるべきではないか?――という、Yahoo!知恵袋に投稿された質問について今回は話題にします。

  • 私が回答するならば

そういう考えかたもあるのか、というのが正直な感想です。

那覇空港を起点とした路線であることもあってゆいレールは観光客にも人気があり、その多くが那覇の都心寄りの区間に集中しています。
ゆえに2両では輸送力が不充分だと思うシーンが目立っており、編成を長くする、あまり混雑しない区間の運行をやめて折返す、などでリソースを増やしたり適切に配分したりする対処があってもよさそうです。

終日の設定ならまだしも区間運行の列車は平日朝の通勤や通学の時間帯だけなのですから、供給が比較的過剰な状態である終点に近いほうの区間の乗客は現状においては通しの運行による恩恵を多めに享受できているように私は思います。

  • 補足――回答には打たない私の考え

全線17.0km(キロメートル)のほぼ半分、那覇新都心に位置するおもろまち駅よりも南の区間がよく混んでいるため、私が考える区間運行の理想は那覇空港駅からおもろまち駅までです。
しかし、折返しが可能な設備があるのはそのふたつ手前の牧志駅で、引上げられる側線があるわけではなく、恒常的に折返しの運行をするのは事業者側としては面倒そうです。
その条件は長らく終点であった首里駅についても同様で、ゆえに首里駅までの区間運行も平日の朝のみの設定なのでしょう。

増車のほうは昨年・2023年にはじまり、現状だと2連と3連の両方の編成が併存しています。
すべてを3両編成に統一するのに数年をかける方針らしく、都心側に偏在する混雑は簡単には解消されないものと利用者側は諦念するしかなさそうです。

もっとも、その都市において輸送の大きな役割を担う路線が部分的な区間運行をやらない例はゆいレールにかぎりません。
やれればいいのにやらない(と私が考える)代表的な例が、名古屋市営地下鉄の東山線です。
名古屋駅よりも西は乗客が少ないのですが、ほぼ全列車が全線を往復するだけの運転のため需要に対し供給が過剰、その一方で以東は混雑が常態化しています。

東京の地下鉄丸ノ内線についても、以前は客が減る新宿駅以西には行かない列車が存在しましたが、新宿駅終着、新宿駅始発の列車をいわゆる方南町支線直通の列車とするダイヤに変えたため、ほとんど消滅しました。

他方、区間運行により需要の濃淡にバランスよく対応しているのが、大阪の地下鉄御堂筋線です。
梅田駅における乗降者数が多く、以南の列車が最多になるようにダイヤを組んでいます。
ただ、梅田駅の北には新大阪駅もあり、新幹線の客も無視できません。
平日の朝や夕刻以降に設定された、梅田駅まで(正確には、中津駅まで)は行ける列車は新大阪駅の乗降客にとっては邪魔な存在です。
事業者が区間運行にきめ細かく対応したとしても、万人が納得するサービスの提供はなかなか簡単にはいかないことは留意しておいたほうがいいでしょう。



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