京急ANAのマイルきっぷは途中駅からの乗車も可能

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京急ANAのマイルきっぷという、一部の空港の手荷物検査を抜けた先(セキュリティ・エリア内)で売っている企画乗車券があります。
運賃は無割引ながら数十マイルが付与される商品です。

途中駅から乗っても使えますって話です。

  • 商品そのものの概要

金額式ではなく区間式です。羽田空港国内線ターミナル駅を発駅とし、着駅は品川駅までのものと、泉岳寺駅までのものと、2種類があります。
また、こども用はありません。

運賃の割引はありません。品川駅着の商品は300円、泉岳寺のものは340円です。
どちらでも溜まるのは20マイルです。
発売当日限り有効です。
使う方向は決まっています。品川駅や泉岳寺駅から羽田空港へ向かう逆区間では利用できません。

ただし往復のタイプもあり、空港発のものと空港への券と、それぞれ1枚ずつ発行されます。
こちらも普通運賃と同額で、品川駅への往復は600円、泉岳寺駅へのそれは680円です。
もっとも、付与されるマイレージは50マイル、と片道タイプの2倍超です。
そして有効期間は発売から10日間、とやや長めに設定されています。

京浜急行電鉄の企画乗車券を払い戻す場合の手数料は、(140円ではなく)220円です。
(同社の旅客営業規則第271条より。)

  • 商品の発売箇所

羽田へのフライトがあるすべての国内空港ではなく、一部の空港にのみ券売機が置かれています。
具体的には、新千歳、函館、小松、大阪(伊丹)、岡山、広島、徳島、高松、福岡、北九州、熊本、長崎、宮崎、鹿児島、那覇、の各空港です。

しかも、このきっぷが買える機械があるのは、一空港につき1か所だけです。
空港内に複数の京急線の券売機があったとしても、です。
JAL(日本航空)とANAと、両方が就航している空港ではだいたい、手荷物検査場や搭乗口はある程度すみ分けて運用されていますが、JL/JAL便の検査場から近いロケーションに券売機があったとしても、このきっぷの口座は設定されていません。

たとえば新千歳空港にあるのは、9番搭乗口(写真の左奥)と10番搭乗口のあいだです。
国内線ターミナルビルの2階の中央に位置する、手荷物検査場のCゲートを抜けた先です。

フロアマップ | 新千歳空港ターミナルビル
http://www.new-chitose-airport.jp/ja/tmap/floor/tablet.html


http://www.new-chitose-airport.jp/ja/tmap/floor/img/img-floor_map_2f.jpg

同空港の公式サイトが提供するフロアマップから2か所にあるマシンの箇所をトリミングして説明しますと、京急ANAのマイルきっぷが買える機械は左の、出発口Cに近いほうのみです。

性能を殺すことをせず売るプログラムに設定すればいいだけのはずなのにとは思うのですが、JALへの配慮なのか、斟酌か、利用者の便宜よりも優先させたいなにかしらの意図があるのでしょう。

ちなみに券売機では、千円札のほかに万札や五千円札といった高額紙幣も、機能上は使えます。

しかし上の画像のように、準備金がないのか千円札以外の紙幣を受付けていないときもあります。

クレジットカードはおろか、PASMOをはじめとした交通系ICカードでの支払いもできません。

なお、きっぷの購入からマイルの積算までは1か月から2か月かかる、と案内されています。

京急電鉄 京急ANAのマイルきっぷ | 空港アクセス | マイルを貯める | ANAマイレージクラブ
https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/reference/tameru/airport-access/keikyu_ticket.html

私の場合は1か月と数日が経った、翌月の10日に付与されていました。

  • 途中駅からの乗車も可能(⇒内方乗車もできる?)

さて本題です。本エントリの見出しがすべてですが、区間どおりに使用しないでみるとどうなるのでしょう?って話です。
そんな疑問が生じましたので、羽田空港国際線ターミナル駅まで移動して、そこからこのきっぷで乗ってみることにしました。
(ちなみに同駅は’20年3月に、羽田空港第3ターミナル駅に改称される予定です。
羽田空港国内線ターミナル駅のほうは、羽田空港第1・第2ターミナル駅に改称される予定です。)

おなじ羽田空港の駅ながら、両駅間は2キロほどあります。しかし、高頻度かつ無料で連絡バスも走っています。
単純な片道乗車だとつまらないので、このバスの世話になって国際線のほうから使おうと同駅の自動改札に通してみた次第です。

で、結果ですが、冒頭の写真のようになんの問題もなく国際線ターミナルの駅の自動改札を無事に通過できました。

有効区間のさらに内側の駅、せめて乗車を天空橋駅にしたり、降車を北品川駅や青物横丁駅あたりにしたりすれば、”おそらく内方乗車も可能”、と自信たっぷりに表現できるところ、試してみたのは入場駅のみを内側にずらすというたった1例だけですが、内方乗車でも有効な模様、と考えていいと思います。
途中駅から乗ったり、途中駅で降りたりも可能なはずです。

ただ、このきっぷは金額式ではなく、区間式です。
この企画乗車券がもし、羽田空港国内線ターミナル駅から300円区間、という効力ならば、同駅から品川駅までとおんなじ運賃の駅まで差額の精算なしで乗ることができます。
しかし現実には、有効区間が限定されています。
京急蒲田駅よりも南の、たとえば京急川崎駅まで乗れば、品川駅までと同額にもかかわらず京急蒲田駅からの普通運賃(160円)を請求されることになるでしょう。
(試してみる予定はいまのところありませんし、ほぼ確実にこの推測どおりになると思いますから、あまりおすすめもしません。)
他社と競合しない区間の利用者には優遇を与えない、という一例です。

なお、写真はすべて’19年10月の消費税等の税率の引上げ前に撮ったものです。現在は運賃やきっぷの価格が値下げされています。



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