概要篇・仙台市内から初乗りきっぷで仙台近郊区間を大回り乗車

未分類 鉄軌道/railroad railway

1杯のコーヒーで長いあいだ喫茶店に居座るようなものですから積極的におすすめはしませんが、東京や大阪といった他の大都市近郊区間と比較して仙台近郊区間では容易に、いわゆる大回り乗車の最長のルートをたどることができます。

行程の立てかた、実際の乗車にあたり気にすることなど、私の考えをいくつか挙げます。

  • 計画時
    • どのような経路になるか?

環状のルートになる(おなじ駅を二度通過する)ことのないよう、”C”の字型に軌跡をできるだけ長くし、しかも乗車券の発駅と着駅との最短ルートの距離(営業キロ)を初乗りの3km(キロメートル)以内にするとしたら、以下の経路が正解になるでしょう。

あおば通―仙石線→仙台―東北本線→福島―奥羽本線→新庄―陸羽東線→小牛田―石巻線→石巻―仙石線→榴ケ岡

榴ケ岡―……→あおば通、と反時計回りの経路も正解です。

    • 時計回りか反時計回りかどちらがいいか?

時計回りでも反時計回りでも、どちらでも好きなほうを選択すればいいと私は思いますが、特段の理由がない、どっちでもいい、ということなら私は時計回りをおすすめします。
理由はただひとつ、本数の少ない、”最難関”の区間を早いうちに通過しておけるからです。

奥羽本線下り 福島→米沢
福島 7:14→ 8:00米沢
福島 8:04→ 8:51米沢
福島12:51→13:37米沢
福島16:04→16:50米沢
福島19:06→19:52米沢
福島21:10→21:56米沢

奥羽本線上り 米沢→福島
米沢 7:18→ 8:03福島
米沢 8:08→ 8:53福島
米沢13:08→13:54福島
米沢17:44→18:30福島
米沢18:42→19:28福島
米沢20:40→21:25福島

経路内のボトルネックとなる福島駅と米沢駅とのあいだ(正確には、庭坂駅と米沢駅とのあいだ)を走る普通列車は、上記のように日にわずか6本しかありません。
時計回りの経路にすると、仙台を発ち朝の2本めの下り列車に乗ることができたら以降は旅行中における心配事がほとんどなくなります。
一方、反時計回りにした場合、乗ることになるのは上り列車の4本め、5本め、6本めのいずれかですが、旅行中は最後のほうまでこれに無事にまにあうかを気にしなければならないでしょう。

それらをまとめると乗る列車は(所要時間を最短にすることを前提として)具体的に、以下のものになります。

あおば通05:17→05:18仙台06:00→07:22福島08:04→08:51米沢09:39→10:28山形11:31→12:50新庄12:58→15:31小牛田16:33→17:07石巻17:27→18:48榴ケ岡

    • 1年のうちいつがいいか?

これについても、各自が旅をしたいときに実行すればいいとは思いますが、東北地方ですから本格的に雪が降る季節もあります。
そのせいで列車が遅れ、希望の列車に乗れなくなることもあるかもしれないのに対し、時季を外せばそういった心配は無用です。
また、夏至に近い日ほど夕刻の車窓も長めに楽しめます。
ただ、大回り乗車の場合は駅の改札口を出ることができないため、7月や8月など夏本番には待ち時間の避暑に苦慮するかもしれません。

  • 実行時
    • 飲食をどうするか?

飲むものはともかく、食料は事前に調達してから旅行をはじめましょう。
経路上において改札内で食べるものが買えるのは、
・峠駅の力餅(上掲の奥羽本線の時刻表で、上りも下りも2本めと3本めと4本めの列車の到着から発車までのあいだに買えるようです)、
・米沢駅の駅弁(販売する時間はわかりません)、
・小牛田駅のプラットホーム上の待合室に置かれた自動販売機(菓子パンや菓子が買えます)、
ぐらいです。

    • きっぷをどう買うか?

先述のとおりに時計回りで進む場合、発駅があおば通、着駅が仙台となる普通乗車券を、指定席券売機(か、みどりの窓口)において購入します。
オレンジ色系の用紙で小さいサイズの、金額式券を利用してもいいのですが、長時間の大回り乗車で改札口を出るさいに自動改札では(時間が長過ぎることを理由に)通過できないため、有人の通路にて駅員に大回り乗車である旨を説明しなければなりません。

これに対し、榴ケ岡駅の改札口を抜けるにあたりあおば通発仙台着の区間式の普通乗車券を持っている場合、区間式の乗車券の券面上に時刻の印字はありませんし、精算が不要な乗りこしと同様の扱いになりますから、大回り乗車がどうの、といった説明を省略できます。

ちなみに、反時計回りで進む場合はあおば通駅や仙台駅には自動精算機が置かれているため、それが使えてさらに便利です。
区間式の普通乗車券を投入すると、なんの操作もせずに精算金額が0円の精算券が発行されますので、その券を自動改札機に入れれば非対面で出場できる、というわけです。
ただし、榴ケ岡駅にはみどりの窓口どころか指定席券売機もないため、きっぷは仙台駅やあおば通駅などで用意してください。

あおば通駅にて下車する場合、発駅を榴ケ岡、着駅を仙台か宮城野原か陸前原ノ町か苦竹とする普通乗車券を買います。

最長距離にこだわらず仙台駅で旅行を終えるのであれば、発駅を榴ケ岡、着駅を宮城野原か陸前原ノ町か苦竹とする普通乗車券を購入しましょう。
写真は東口のものですが、最も大きい中央口、駅ビルのS-PAL(エスパル)と直結する恰好の地下の南口(地下南口)、仙石線の地下東口にも自動精算機は設置されています。



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