セントレアと近所のイオンモール常滑が連絡バスを2024年3月で廃止

バス/bus 空港/airport

来月・2024年3月の末日をもって中部国際空港(セントレア)とイオンモール常滑とのあいだを往来する無料のバスを廃止する旨が、今月に入って両者よりリリースされました。

セントレア↔イオンモール常滑間無料シャトルバス 運行終了のお知らせ – 空港からのお知らせ | 中部国際空港 セントレア
https://www.centrair.jp/news/1292554_1781.html

イオンモール常滑公式ホームページ :: シャトルバスのご案内
https://tokoname-aeonmall.com/static/detail/shuttlebus/


https://tokoname-aeonmall.com/files/image/164/pic.png

運行の実務を担うのは、(名鉄バス系列の)知多バスです。
イオンモール常滑がオープンした当初は毎日、営業時間にあわせて多い日(土曜日や日曜日、祝日)は基本的に20分間隔の文字どおりシャトルバスとして、少ない日でもきっちり40分おきに走っていました。
COVID-19のパンデミックのせいにより運休したのはほんの数か月間だけで、2020年の8月には運行を再開したものの、それ以降は日曜日のみの運転、だいたい40分間隔のダイヤになりました。

(運行日の大幅な削減は)当面のあいだ、というアナウンスだったのですが、復便のないまま廃止を決めた恰好です。

今後は、セントレアの空港島と対岸にある常滑の市街地とを連絡する公共交通機関は、鉄道しかなくなります。
タクシーという手段もありますが、客待ちの車が存在したり利用者が各自で手配したりするなどしないと走らず、一度に輸送できる能力も限定的です。

半田常滑線 全体時刻表 | 時刻表 | 知多バス – 知多乗合株式会社
https://www.chitabus.co.jp/route_bus/schedule/handatokoname_all.html

知多半田駅と常滑駅とのあいだを東西方向に大きくショートカットする路線の、知多バスが一部の便をセントレアまで延長しています(ので厳密には鉄道以外に皆無ではないのです)が、日に2本のみだったり土日祝日か平日かでダイヤがちがったり、と飛行機の客にとって利便性はあまりありません。

関西国際空港とちがって海峡(水道)の幅はせいぜい千数百メートル、と余裕で歩ける距離にもかかわらず、セントレア大橋が自動車専用道路であるために徒歩で渡ることも不可能です。

海上の空港といえば日本国内においては関西空港のほかには長崎空港、北九州空港、神戸空港がありますが、長崎空港には対岸の大村駅や大村ターミナルへ、北九州空港には朽網駅へ、神戸空港には(本数は少ないものの)三宮や新神戸駅へ、それぞれ行けるバスが設定されています。
しかも、いずれも徒歩によるアクセスも可能です。

りんくうプレミアム・アウトレットと関空とを結ぶバス(→参照)、広島空港のいわゆる白市ルートのバス(→参照)、仙台空港の臨空循環バス(→参照)、福岡空港国際線ターミナルを発着するバス(→参照)、などのマイナーな空港アクセスの方法を私はこれまでいくつも紹介してきましたが、それは主要ではない手段であっても有用となる場合があるからです。

イオンモール常滑のバスが廃止されて以降は名鉄が空港線の運転をストップしただけで、常滑市内で完結する空港と空港外との往来が実質的にできなくなります。
地元の常滑市はセントレアを無視するように(グルーンという名称の)コミュニティバスを無料で走らせていますが、一鉄道事業者のみに移動手段のすべてを依存するのは非常時に危険でしょう。
無料である必要はありませんので、イオンモール常滑のバスの代替となるものがあってもいいと私は思います。



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